2008年7月17日木曜日

エコな飛行機

エコカーやエコトレインが身近な言葉になってきましたが、航空機でも2013年には温室効果ガス排出規制の導入が予定されています。

航空機が排出している温室効果ガスの量は、全体から見るとまだ少ないのですが、航空機による輸送はこれからも増えていくと予想されています。近距離移動は、日本の新幹線のように、各国の高速鉄道などに振り替えることができますが、開発途上国ではそういうわけにいきません。また、海外へ行くときには飛行機は不可欠です。

そこで、エコな飛行機の開発が求められています。

先ず考えられたのが、軽量化です。
航空機がどれくらいの燃料を積んでいるかご存知でしょうか。
空荷の状態で236トンの機体に、86トン程度の人と貨物を積むと322トンになりますが、これを米国東海岸まで飛ばすために178トンもの燃料を積むそうです。86トンの人や貨物を運ぶのになんと2倍の178トンの燃料が必要で、総重量は合計500トンにもなるのですね。
まさに、「燃料を空中に持ち上げるために燃料を燃やす」という感じですね。

離陸時に、もっとも大量の燃料を消費するのですが、日本の複合材料、特に、炭素繊維複合材の技術はこの軽量化のために活用されています。

今、開発が急がれているのは、CO2排出量の少ない飛行機です。

アメリカのボーイングは、ジェット燃料に植物プランクトンで生産するバイオ燃料を混ぜるという計画を発表しました。水中に繁殖する緑藻が、水とCO2を吸収し光合成を通じてジェット燃料似た成分の油をつくる性質利用して、燃料になる油を抽出、ジェット燃料に混ぜるそうです。

ヨーロッパのエアバスは、燃料電池を搭載した航空機を開発しています。航空機は、機内で消費する電気をつくる発電機を燃料電池に置き換えることでCO2を削減したいと考えています。