2008年9月19日金曜日

バイオマス発電事業

かれこれ15年程前でしょうか。開発途上国の子どもたちの様子を紹介したユニセフのビデオを見たときのことです。「子どもたちが、道に落ちている牛糞を、素手で拾い集め、壁などに貼り付けて乾燥させ、その乾いた牛糞を燃料に使う・・・・・」という内容に、衝撃を受けたことを覚えています。

落ちついて考えてみれば、家畜の排泄物には草や藁なども多く混ざっていますから、立派に燃料として成り立つのですね。

日本では、牛、豚、鶏などの排泄物は、1999年に制定された「家畜ふん尿管理・リサイクル法」によって管理基準が設定され、利用促進が図られています。

北海道内では、家畜の糞尿や生ゴミなどの有機性廃棄物を、メタン発酵させ、得られたバイオガスを、発電機やボイラーなどによって電力や熱などのエネルギーとして回収する、バイオガスプラントがいくつか稼動しているそうです。
農場1軒単位で使用できるコンパクトなプラントは、まさに、農場内のバイオマス発電所ですね。

バイオマスは、家畜排泄物や生ゴミ、木くずなどの動植物から生まれた再生可能な有機性資源のことです。森林の多いヨーロッパでは、折れた木・枝、剪定の際に発生する枝の切れ端などの森林バイオマスを利用しての発電事業も行われています。

世界銀行は、日本の機関投資家などに、排出量価格に連動した債券を発行。調達した資金はアジアでのバイオマス発電事業に振り向けるそうです。