2008年9月3日水曜日

カーボンオフセット協会

カーボンオフセットは、日常生活や経済活動で排出したCO2(カーボン)を森林などに吸収させることで「埋め合わせる」(オフセット)活動のことです。

ビジネスとしては、消費者が商品やサービスを買う際、排出枠の購入額を上乗せして支払い、企業が植林などの事業を行ってCO2などの温室効果ガスの削減を目指すといった手法が多いようです。

身近なものでは、カーボンオフセット年賀状、佐川急便の「CO2排出権付き飛脚宅配便」、大阪前田製菓の排出権付きお菓、JTBはカーボンオフセットによるCO2排出権付き海外旅行商品、セブン&アイホールディングのオリジナルエコバッグなどカーボンオフセット商品が続々と登場しています。

そのおかげで、消費者は、わずかな負担でCO2削減に貢献できるようになりました。

しかし、企業が説明通りに、資金を排出枠の購入に使っているのか否かの疑問がよぎることもあります。目に見えないオフセットの価値に疑問を持つ人も多いようです。現に、オフセットサービスで先行する英国では、排出量相殺のために利用者が支払った代金が、CO2の排出削減事業に適切に使われていなかったなどの不正も起こっているそうです。

そこで、排出枠を販売する企業(プロバイダー)9社が、カーボンオフセットの信頼性を確保するために、業界団体「カーボンオフセット協会」を設立しました。
これからは、共同でオフセットの仕組みの理解を促す活動をするほか、オフセットの指針を独自に定め、消費者の納得を得やすい仕組みづくりに取り組むということです。