2008年8月4日月曜日

農作物に温暖化の影響じわり

オーストラリアでは、2006年の大干ばつで小麦の生産量が大きく減少し、輸出量も約3分の2に減少、輸出価格は上昇しました。そのため、小麦粉を始め、パン、うどん、パスタが大きく値上がりし、私たちの生活に大きな影響を与えています。

日本でも温暖化の影響が懸念されていましたが、日経新聞によりますと、47都道府県の農業関係試験研究機関を対象に実施した調査では、コメやリンゴ・ミカンなどの果物に、地球温暖化の影響とみられる被害が広がっていることがわかりました。

とりわけ、コメの品質低下が西日本を中心に深刻化し、コメ粒が白濁する現象は37府県で発生していることがわかりました。コメの場合は出穂後20日間の平均気温が26~27℃を超えると急激に玄米が白濁するそうです。
コメ粒の白濁現象は、収穫量の減少や品質低下につながるため、多くの機関が高温に強い品種の開発に着手しています。
九州沖縄縄農業研究センターは、高温でも白濁の少ない品種『にこまる』を開発、長崎県や大分県で作付けを本格化しています。また、熊本県は、今年、草丈が短く台風にも強い『くまさんの力』を品種登録したそうです。

果物でもさまざまな影響が報告されています。
果物は樹木になりますから、気温に合わせて種を蒔く時期を変えるわけにもいかず、新たに植えて、根付いたとしても、収穫まで時間がかかります。それだけに早く手を打つ必要があります。
関東地方では南国特産果物の栽培研究が始まっているそうです。

温暖化によって、今まで食べていたお米の銘柄や、果実の名産地などが、様変わりしていくのでしょうね