ケナフペーパー、バナナペーパーをご存知でしょうか。
紙の起源は、古代エジプトで使われた「パピルス」だと言われていますが、パピルスは茎の髄をたてに薄く削いで、縦・横・縦に重ね合わせて乾かし、一枚に仕上げたものです。現在の紙の原形となったものは、紀元前2世紀頃に中国で発明されたと考えられていています。
ケナフペーパーは、アオイ科フヨウ(英名:ハイビスカス)属のケナフの茎から作られる、木材パルプに似た良質な紙のことです。ケナフは、一年草で成長も早く、二酸化炭素を一般の樹木の4倍以上吸収し、地球温暖化にストップをかける環境保全植物として注目されています。また、クリーニング草とも言われ、土壌の浄化、地質改善にも優れているそうです。
バナナペーパーは、バナナの茎や葉の繊維から作られる紙です。2002年の調べでは、世界のバナナの総生産量は約1億トンで、そこから推量すると茎や葉の廃棄量は約10億トン。仮にすべての茎から繊維を取り出し、紙の原料として再利用すれば、バナナパルプ約5000万トンが製造でき、毎年消費される木材パルプの約30%に匹敵するそうです。
ケナフペーパー、バナナペーパーも、資源を有効に活用し、地球環境を守る大きな可能性を秘めた、木材に代わる資源として期待されています。