またまた、サマータイム制導入が取り沙汰されているようですね。
このサマータイム、第二次世界大戦後の1948年にGHQの指令により強制導入されましたが、夜学生には歓迎されたものの批判が大きく1951年に廃止されています。その後、第二次オイルショックを契機に幾度となく提言・検討・調査を繰り返し、ようやく2003年に滋賀県庁職員を対象に試験導入が行われました。2004年には、札幌商工会議所の呼びかけによって、複数の役所と企業が「北海道サマータイム試行実験」に取り組み、現在も続いています。
では、サマータイム制導入によって、どれくらいのCO2削減が期待できるのでしょうか。生活構造改革フォーラムが発表した最も新しい試算結果によりますと、京都議定書の削減目標値の1%だそうです。報告書では、余暇時間の拡大、夜間運転が減少したことによる交通事故・犯罪の減少などの間接効果をあげるとともに、サマータイム制導入という大きな変化によって、個人も企業も今以上に環境に対する意識が高まるはずと考えているようです。
エッ、わずか1%とお思いの方も多いことでしょうね。余程意識の改革が為されないと、かえって残業が増えたり、アフターファイブの使い方次第ではエネルギー消費が拡大するのではと懸念されますね。
世界で最も早くサマータイムを導入した国は1916年のイギリス、スウェーデン、デンマーク、ノルウェー、フランス、ポルトガルだそうですが、日本では江戸時代に不定時法といって夜明けから日暮れまでの時間を6等分する時間法を使っていました。サマータイム制と考え方が似ていますね。現在、経済協力開発機構(OECD)加盟国中、白夜のあるアイスランドを除いて、実施していないのは日本・韓国だけだそうです。
省エネ知恵袋:http://www.thinking-eco.net/chiebukuro.htm