「ベクレル」「シーベルト」が「放射能」に関係する用語とは分かっても、それが何を表しているのか・・・難しいですね。
そこで、ちょっと調べてみました。
先ずは、「放射線」と「放射能」から
放射能は、原子核が放射線を出して、より安定した原子核に変わる性質のことです。
放射線は、狭義には、放射性物質から放出されるα(アルファ)線・β(ベータ)線・γ(ガンマ)線の総称のことで、広義には、X線・中性子線・宇宙線なども含めて、すべての電磁波および粒子線のことをいいます。
そして、
放射能の単位が「ベクレル(Bq)」、
放射線の単位が、「グレイ(Gy)」であり「シーベルト(Sv)」なのです。
ややっこしいですね・・・。
ベクレル(Bq)
・放射能の強さを表す単位です。
・1秒間に平均1発の放射線を発射する能力の強さが1Bqです。
・Bq/㎠(ベクレル毎平方センチメートル)は1センチ四方の表面放射能密度のことです。
グレイ(Gy)
・放射線が「もの」に当たると、その持っているエネルギーを「もの」に与えます。
その放射線が「もの」に当たった時に、どのくらいのエネルギーを与えたのかを表す単位がグレイです。
・グレイはジュール/キログラム(J/kg)とも表され、1グレイは物質1kgあたりに1ジュール(エネルギー量を 表す単位)のエネルギーを受けたということを意味しています。
・1ジュールは標準大気圧(1気圧)で20℃の水1グラムを約0.24℃上昇させるエネルギーに相当します。
シーベルト(Sv)
・放射線が「人間」にどのような影響があるかを表す単位です。
・その値は原子力施設での放射線安全管理や、もし被ばくした場合にどのような影響があるのかを示すために使われます。
・Sv/h(シーベルト毎時)は1時間当たりの放射線量のことで、放射線の種類や受けた放射線の量、体のどこに受けたかによって値が異なります。
・それぞれのシーベルトの値は、次のような式から計算して求められます。
計算式
シーベルトの値 = グレイの値 × 放射線荷重係数 × 組織荷重係数
放射線荷重係数は放射線の種類による影響の違いを表し、組織荷重係数は 臓器などの組織別の影響の受けやすさを表しています。
ちなみに、2007年のデータでは、
ベータ線・ガンマ線の放射線荷重係数は1、 アルファ線の放射線荷重係数は20だそうです。
また、肺、胃、骨髄、乳房などの組織荷重係数は0.12、食道、甲状腺、肝臓などの組織荷重係数は0.04、皮膚、骨の表面などの組織荷重係数は0.01だそうです。