地域によっても異なりますが、可燃ごみの焼却灰が、処分場で埋め立て処分されるごみの多くを占めています。この可燃ごみや下水汚泥の焼却灰が主原料となって、新しいタイプのセメントが造られています。エコセメントと呼ばれ、道路の側溝、縁石、ブロック、ベンチなど、さまざまな用途に使われ、エコマーク商品としても認定されています。可燃ごみ焼却灰のリサイクルです。
焼却灰には普通セメントに必要な成分が含まれています。製造の際、1300℃以上の高温で焼成するため、廃棄物に含まれるダイオキシン類などの有機化合物は、水、炭酸ガス、塩素ガスなどに分解されて無害化されます。重金属も回収処理され、製品についても、酸性雨を考慮したテストなどが行なわれ安全性が確保されています。
最近では、ダイオキシン類に汚染された土壌をエコセメントの原料として使用する取り組みも行われています。
ゴミ処理場を管理する行政とエコセメントを製造する企業の、新たな循環型社会の構築への取り組みが始まっています。