【COP/MOP】という用語をご覧になったことはありますか。
【COP】は締約国会議「Conference of the Parties」の略です。多くの国際条約の中で,その加盟国が物事を決定するための最高決定機関として設置されています。気候変動枠組条約の締約国会議は【COP-FCCC】と言います。
【MOP】は「締約国会合」と言い、「the meeting of the Parties」の略です。
【COP/MOP】は、正式には「締約国会合として機能する締約国会議」と言い、「Conference of the Parties serving as the meeting of the Parties」の略です。京都議定書に関することを審議するための会合で、COPの一部として開催されています。
大気中の温室効果ガスの濃度を安定化させることを目的に作られた「気候変動枠組条約」を締結しているのは、平成19年8月現在、191カ国及び欧州共同体です。また、先進国から排出される温室効果ガスの具体的な削減数値目標や、その達成方法などを定めた「京都議定書」を締結しているのは、アメリカは不参加を表明しており、平成19年12月現在、176カ国及び欧州共同体がです。
このように、「気候変動枠組条約」と「京都議定書」の締約国は必ずしも一致しません。そのために、京都議定書には別の最高決定機関が必要となりました。しかし、条約と議定書のメンバーはほぼ重複していますから、それぞれ別の日に会議を開いていたのでは効率が悪いため、京都議定書の場合には、条約のCOPが議定書のMOPを兼ねることになりました。そこで、COP/MOPと呼ばれているのです。
2005年カナダのモントリオールで、気候変動枠組条約第11回締約国会議(COP11)と京都議定書第1回締約国会合(COP/MOP1)が開催されました。