ジャトロファは日本名をナンヨウアブラギリと言います。最近は観葉植物として流通しているようですが、樹高3m から8m 程のアジアやアフリカに広く分布する樹木です。
成長も早く、害虫にも強く、日本のおおよそ3分の1程度の降雨量でも育ち、旱魃にも強いことから、砂漠化対策の担い手でもあります。
今、このジャトロファが、バイオエネルギーの担い手として脚光を浴びています。3~4kgの種子から1リットル、大豆の約5倍、ナタネの約3倍もの良質な油も取れるのです。毒性があるため、トウモロコシなどを原料とするバイオエタノールのように、食用油とは競合しないため、価格は安価で安定しています。
植物由来のエネルギーですから、燃焼させても二酸化炭素を排出したとはみなされないことから先進国でも注目され、アジア・アフリカでも新たな収入源として期待されています。
日本でも国産のジャストロファによるバイオディーセル燃料の普及を目指し、遺伝子組み換えによる品種改良も視野にいれた、寒さに強いジャストロファの研究が始まるようです。