2008年2月13日水曜日

ラムサール条約

2月12日、環境省は、サロマ湖など3ヶ所をラムサール登録地に申請する方向で調整していることを明らかにしました。

ラムサール条約は、多種多様の生物が繁殖している大切な湿地の環境を、特に国を越えて飛んでいく水鳥たちを中心にして、世界の国々が守っていこうという国際条約です。正式名称を「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」といい、1971年にイランの地方都市ラムサールにおいて取り決められたことからこの名がつきました。

ラムサール条約でいう湿地の範囲は広く、引き潮の時の水深が6メートルより浅い海域も含め、人口湿地、自然湿地に関わらず、水のあるところが対象になっています。湿地の生態系を維持しつつ、そこから得られる恵みを持続的に活用するために「賢明な利用(wise use)」を目指しています。

世界では、2006年3月現在、150ヶ国、1591ヶ所が登録されています。日本では、1980年に釧路湿原が登録され、1993年の釧路会議では、琵琶湖、谷津干潟などが加わり、2005年11月現在の登録地は33カ所です。

谷津干潟は千葉県習志野市、東京湾の最奥部に残された約40haの干潟です。周囲は完全に埋め立てられ、住宅や東関東自動車道に囲まれた干潟は2本の水路で海とつながっています。シベリアなどの北の国と東南アジアやオーストラリアなどの南の国を行き来する旅鳥にとって渡りの途中の中継地とし大変重要な場所となっています。

谷津干潟 http://www.yatsuhigata.jp/