「三井物産が、利用されていない資源の1つであるオイルシェールの大型開発に参画する」との記事が日経新聞の朝刊一面に出ていました。
オイルシェールとは、加熱などにより石油または石油ガスに変化し得る炭化水素分含む(通常は4%以上含む)堆積岩のことです。簡単に言いますと、油分を含む岩石のことです。
約6000万年前、中生代(ジュラ紀、白亜紀)、さらに約4億年前の古生代デボン紀に堆積したものが多く、地中からの採掘後、500℃程度で熱分解することによって石油が得られる資源です。
オイルシェールは、1800年代初めに主に西欧の工業国で採掘・製油されていましたが、1900年代の石油の大量生産開始に伴い、ほとんどが停止しました。
かつて、満鉄は、1909年中国の撫順で「燃える石」を発見、それがオイルシェールだったそうです。 撫順の炭田は、石炭層の直ぐ上にオイルシェール層があり、石炭の露天掘りに伴い、必然的にオイルシェールを採掘する必要があり、オイルシェールは採炭に伴う副産物だったようです。
現在、オイルシェールからの原油生産は、ブラジル・中国等での小規模生産に留まっています。
オイルシェール資源は世界に広く存在し、非産油国にも多く賦存しているそうですが、世界の埋蔵量の約7割が米国内にあると言われています。
昨今の油価高騰並びにエネルギー安全保障の重要性の高まりを背景にオイルシェール開発の動きが活発化していきそうです。